紅星牌工場日本初公開


書道愛好者に最も多く親しまれている画仙の最高峰「紅星牌本画仙」。 その紅星牌の製造工場が、初めて一般に公開されました。紅星牌は、 中国国営第一の画仙工場なので、製造工程は完全に国家機密。 そのため今まで、参観は絶対不可能でした。しかし今回、見学の申請をしましたところ、 遂に中国政府から許可がおりたのです。これはとりもなおさず、 紅星牌側と日本最大の取引量を誇る当社協和貿易株式会社が、 長年にわたる深い信頼関係で結ばれている証拠に他なりません。
では、紅星牌の本画仙が誕生する工程をご紹介しましょう。


紅星牌工場

原料作り

「宣紙(産地の宣州市…旧宣城から命名)」は中国の良質紙の代名詞になっており、 安徽の至る所で生産されていますが、名前だけの宣紙も多いのも事実です 。宣紙の原料は藁(龍須草)・青檀の樹皮などで、主原料は藁です。 穂先と根を切り、まず石灰水に3ヵ月漬けます。その後更に10ヵ月じっくり寝かせて青草になります。 この青草の段階で1回目の乾燥(天日干し)をします。 この青草を蒸すと料草という原料になります。また、この料草の段階で2回目の天日干しをします。 写真のように山の斜面一面に干します。「日照が良い」「適度な通風」「75度くらいの傾斜」が必要です。 この好条件を備え、伝統的な工程を守っている唯一の工場がこの紅星牌宣紙工場なのです。


紙漉き

紅星牌の工場は二つの川が合流している場所に位置しています。 二つの川はそれぞれアルカリ性・酸性の水が流れ、前者は原料の調合に利用、後者は紙漉きに利用しています。 写真のように二人一組で漉きます。漉き上がった紙は75℃の鉄板上で乾燥させます。 また、破れ、穴開きがないか入念にチェックされ、その後裁断します。最後に紅星牌の印を押して梱包し出荷されます。 原料作りから出荷まですべて手作業で行われます。一反一反が工場にお勤めの一人一人の汗の結晶…。どうぞ思いを馳せながら、あなたの筆を宣紙にすべらせて下さい。
       

1.原料の1回目天日干し


2.原料の熟成


3.原料を蒸す


4.原料天日干し(2回目)


5.原料混ぜ


6.紙漉


7.漉き上がり


8.紙の検品


9.紙の裁断


10.仕上がり押し印
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